2019年8月20日火曜日

タレンタイム

私が勝手に映画メンターとして思っている人たちが皆、「タレンタイム」良い!ほんとに優しいいい映画なんだよ〜〜と口頭でまたはSNSで言っているのを聞くにつけ、ああ早く観に行かなきゃと思いつつ、そして何度もそのチャンスはあったのに逃しまくってやっと観られました。ヤスミン・アフマド監督特集を、ありがとうイメージフォーラム!!

(と言いつつ、ここでも特集上映終了間近で駆け込んだ次第。地方に住んでいると何を差し置いても興味があるものは何でも見ないとと鼻息荒く駆け回ってたのに、東京に住むとまたすぐにチャンスがある〜って呑気になるの、ほんと良くない…)

『タレンタイム〜優しい歌』2009年 ヤスミン・アフマド監督

もう、噂通り、瑞々しくて優しくて切なくて胸が破裂しそうだった!マレーシアという国に、いろんな言葉を喋る人がいて宗教が異なる人がいて、これはもちろんどこの国でもだけど病気の人もいて、それでもどうにか相手に伝えたいから、彼らは歌うし気持ちを伝えるし口が動かしづらくても一生懸命語りかけるし、手話も覚えるのだった…
(ハフィズという超歌うま、成績ナンバーワン、お母さん思いの、彼のことを思い出しただけで今でもめちゃ泣けるほどの良い子、耳の聞こえないマヘシュと難なく手話で会話してたの、マヘシュと仲良くなって覚えたってことですよね…?ハフィズ〜〜〜〜〜!!友人思いのいいやつ!!!この先一生幸福ばかり降り注ぎますように!!!!!!!!)

マヘシュと恋に落ちる女の子ムルーのおうちは裕福だしみんな健康で賑やかで何よりリベラルな雰囲気なのがとっても素敵。三姉妹がダンスしたり喋ったりふざけあったりしてるのを見るだけで楽しい!のだけど、それでも他の家庭では、あの宗教の人と関わってはいけない!という人も出てくるし、なんであの人を使用人として雇ってるの?なんて偏見むき出しの人もいる。いるんだけど、その度に、ちゃんと抵抗して、それでも私は、と言葉にするのがまたこう…優しい世界…

私はとにかくハフィズの歌が良すぎる上に彼があまりにも不憫な気持ちになるくらいにいい子なもんで涙腺緩みっぱなしなんだけど、スーパー優等生の座を彼に譲ることになったためにずっと不機嫌で意地悪してくる彼の元トモ(親友だったんだよね)の中華系二胡奏者男子カーホウがもう…とある最高の場面、エモーショナルすぎて胸が爆発しもちろん今も思い出し泣きしています。あといろんな場面でちょこまか出てくるコメディリリーフぽいメガネの男子も可愛いぞ!あいついいやつだよね。

というわけでおいおい湧き出た涙は上演後も止まらず泣きながら表参道を歩いたのでした。こんな美しいもので流す涙なら本望ですよ!!!


「細い目」も見たいんだけど、ちょっと間に合わなそう…なので、10月の公開が楽しみ!ぼーっと呑気に構えちゃだめだよほんとに私。

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