2020年7月27日月曜日

太陽

「去年の今頃は骨と十字架観に行ってたんだよ〜」と友人は言った。

あの時の、すごい舞台を生で観てしまった!!という興奮は今でもはっきり覚えている。
蝋燭が消えた匂いを切なく思い出す。この時の感情を一年経ってもまだちゃんと言葉にできないのがすごいかつちょっとやばい(私が)

つい先日、その時の興奮と似ていて、とにかくすっごいものを観てしまった!!!と取り乱しそうになった。ただし、舞台で生で観たのではなくYouTubeにアップされた動画をテレビで観たんだけど。

イキウメの『太陽』、きっかけはTwitterで今観るべきだとレコメンドされている方がいて、『骨と十字架』のときもその人のレコメンドをお見かけしたので、じゃあ好きかもしれない、くらいの気持ちだったんだけど。
観てたら、わわわ、私今すごいもの観てますね…て心臓がドキドキしてきた。
自分の中の倫理観が頼りなくそよいで形を変えていく感じがした。ノクスに憧れる鉄彦と生まれながらにしてノクスである森繁との友情は微笑しすぎて転げ回りそうになったし、森繁の持てるもの特有の無神経な感じとか(でも誰が森繁を責められようか?だって彼は生まれた時からノクスなんだし)、それで傷つく鉄彦の様子とかもう切なくて切なくて胸がいたんだ。
結の変化にもなんとも言えない気持ちになったし、舞台装置を活かしたタイムサスペンスには動悸が凄かった。
鉄彦の長い睫毛にたまる涙、宝石のようでしたね…

舞台で観たかった…、これは宝塚で散々慣れてる感情なんだけど、慣れてるけど毎回ものすごくひりつく。今回も悔しさで苦しいくらい。だって、この画質で家で見てるだけでこんなに素晴らしさにだらだら涙が流れるんだもの、舞台で観てたら…うう、これはこれ以上考えないでおこ。
動画は限定公開のようだし、もっといい画質で観たいし、ただいまDVD注文中です。
これからイキウメをちゃんと追いかけます(ただし観られても来年以降ですね。コロナ〜…

以下公式ページよりあらすじ引用。

二十一世紀初頭、世界的なバイオテロで拡散したウイルスにより人口は激減し、政治経済は混乱、社会基盤が破壊された。
数年後、感染者の中で奇跡的に回復した人々が存在することが明らかになる。
彼らは免疫や代謝において人間をはるかに上回る身体に体質変化していた。
若く健康な肉体を長く維持できる反面、紫外線に弱く太陽光の下では活動できないという欠点があったが、変異は進化の過渡期であると主張し自らを「ノクス」(ホモ・ノクセンシス = 夜に生きる人)と名乗るようになる。
ノクスになる方法も解明され、徐々に数を増やす彼らは弾圧されるが、変異の適性は三十歳前後で失われる為、若者の夜への移行は歯止めが効かなくなった。
次第に政治経済の中心はノクスに移り、遂には人口も逆転してしまう。
ノクスの登場から四十年、普通の人間は三割ほどになり、かつて日本と呼ばれた列島には、ノクス自治区が点在し、緩やかな連合体を築いていた。
都市に住むノクスに対し、人間は四国をあてがわれ多くが移住していたが、未だ故郷を離れず小さな集落で生活するものもいた。
かつてノクス殺傷事件を起こしたその集落(長野八区)は、隣接するノクス自治区から経済封鎖を受け続けていた。
ほとんどの者が集落を離脱し、残った住人はわずか二十数人。
その十年続いた村八分的な制裁が終わりを告げ、再びノクスとの交流が始まった_。

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