2018年4月13日金曜日

観る日々

ここ最近はいろいろ観てるし今後の観る予定もどんどんたってて嬉しい限り。
改めてわたしは自分で何か作ったりすることには興味がなくて(ジンは作るよ!)、楽しい素敵なものを読んで聴いて観てそれに胸ときめかせているのが好きなんだなと思ったりしている。

最近観たものの走り書き 
シネマヴェーラ「ニッポン・ノワール」特集にて。

『悪の階段』鈴木英夫監督 1965年東宝



4000万もの大金を盗み出した男たちの欲望はさらに膨れ上がり、疑心暗鬼に陥り、常に緊張感が走る関係性に…もちろんその絵を描いている男がいてそれが山崎努なんですけど、ま〜〜〜それがダンディでハンサムで!!滑稽な加藤大介、強欲ジジイの西村晃、若々しいけど頼りにならない久保明の前でいっそう黒い炎を燃やす山崎努のなんとまあ美しいこと…山崎努が拾って来たという団令子のアンニュイさも本当に素敵。
この表情!

漆黒と光があたって汗が白く発光する感じ、本当にクールでダンディで怖くて努と令子のピンと張りつめた関係性、攻防戦だとか、なるほどこれが日本のフィルム・ノワール…!鈴木英夫かっこいい〜〜〜!!なんてめっちゃあほっぽくてプリミティブな感想になってしまうけど。


『「空白の起点」より 女は復讐する』長谷和夫監督 1966年松竹
『悪の階段』のクールな緊張感でしびれまくった後に、ヒエ〜!なんか謎なのが始まった〜!!ダンディという点では五本の指に入るであろう、眉間の皺まで美しい天地茂が乗り合わせた電車には髪がやたら傷み気味でボリューミーな女がいて、茂の隣には美しき原知佐子がいるというのに、茂はその謎の女・川口小枝が気になって結構ぶしつけに堂々とチラ見を繰り返す。「新幹線は怖いから在来線に乗ってます」という謎のいい訳というか不自然なまでのフラグを繰り出す小枝はもちろんその後車窓の向こうに人が飛び降りるのを目撃し、かつその人は小枝のパパ、さらにはパパの保険金(もち高額)受取人は末っ子である小枝一人のみ!というこれでもかとてんこもりの、まさに「二時間ドラマの原型」のような作品だった。
川口小枝という女性を初めて知ったのだけど、結構現代風の顔立ちな気がする。華奢でまさに小枝のようにぽきりと折れてしまいそうな原知佐子の隣でぼさぼさロングの川口小枝はすごくキックが強そうというか、端的に言えば結構太っていてそこがいいなあ!と思った。そりゃ天地茂の心にも残りますわ。フィジカル的に強そうなヒロインを見られて良かったです。

そして二つの作品に共通して言えるのは、女性という性を利用されないがしろにされた女たちの復讐譚ってことでしょう。というわけで無罪!優しい裁判官だ…(レコスケくんに出てくる鳥の声で)

これは別に上記の映画についてって訳ではなくて、今の自分の状態のメモなんだけど、前に『バッド・フェミニスト』のトークショーで聞いた最高にその通り!って感動して以来心に掲げてる言葉を借りるなら「普通に生きてたらフェミニストになる」ためもちろんわたしも(バッドな)フェミニストになりましたがそのために結構読めなくなった小説とかってあって、映画もかなり気になったりする。その辺りの心の調整の仕方ってまだ難しい。

そして、舞台も一つ。自分では取れなかったのだけど(瞬殺)、友人にチケットを譲ってもらって夢のような舞台を観に行って来た…ものすごかった…若くて飛んだりはねたり歌ったりする人がいて、漫画の世界観を舞台の上に作り出してってもうそれだけでありがてえありがてえって気持だし…なんて言っていいかもう…はあ…真田…
多分その時に女性ホルモンが出尽くしたのでしょう。翌日めちゃくちゃ肌が荒れた。
だけど一週間くらいたつ今でも余裕で思い出しニヤニヤしてしまうくらい、ええっとこの感情は何だ!!??「可愛かった」その一言のような気もするけどそれでいいのか!!??
関連するイベントに来月も行けるので(嬉しい!!!ありがとうございます!!!)その時自分の心に問いたい。この気持は何?と。



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